Health Investment Plan
結論としては、私は数年前からPPOでもEPOでもないプランを選択しており、これに非常に満足しています。色々検討したのですがここを担当している人の「弊社社員の9●%以上はこのプランで一番得をする」という分析を聞いてこれにしました。
某社に勤めている人は「〜HIP」と呼ばれているプランがそれです。他の会社でも似た様な名称のプランがあるのではないでしょうか。HIPは、Health Investment Planの略で、一般的にHigh-Deductible Health Plan (HDHP)とかConsumer Driven Health Planとも呼ばれる保険の分類に入るはずです。
これは基本的には「保険料は安めで、毎回の支払いは少し高い」という考えかたのものなのですが、以下の特徴があります(以下は某社のHIPプランにのみあて当てはまる話を含んでいます)。
- PPO同様、In-network、Out-of-networkどちらの医療機関にもかかれる(EPOはIn-networkの医療機関のみ)
- HSA(Health Savings Account)を持つ事ができ、そこに会社が毎年ある程度の資金を入れてくれる(後述)。
- 自腹で払う医療費は、以下の通り。下に簡素化したイメージのグラフを載せます。
- 予防的な診療は無料。
- Deductibleがある。つまり毎年一定額まではまず自分で支払う。ただしHSAへのサポートでその金額はカバーされている。
- Deductibleに達すると保険から補助が出るが自分でも支払う(Coinsurance)。
- その年の自腹の上限が決まっているので、高額な医療費で破産することもないはず。
先日子供が頭を打って念のため1日入院した際の医療費が2000ドルを超えていたのですが、結局そのくらいならば、年間を通すと自腹はないというわけです。
HSAについて
この保険プランだとHSA(Health Savings Account)という口座を持つことになるのですが、これがとても良いです。PPOやEPOにはFSA(Medical Flexible Spending Account)という似た口座があるのですが、HSAの方が有利です。
- 医療費や医薬品代をこの口座から支払う事ができる。クレジットカードが渡され、これでも支払えるので楽です。
- 会社が毎年ある程度の資金を入れてくれる。
- 税引き前給与からこの口座にお金を追加する事ができるため、所得税の節税ができる。節税する関して、401KとHSAは重要なお得ポイントです。
- 年末に口座に残っても、そのまま保持される(これがPPO/EPOのFSAと大きく違うところ)。資産として運用することもできる。
気になるのは、将来日本に引っ越した時にどうなるかという点ですが、米国外の医療機関でかかった医療費もHSAで支払えると言われています。ですので、クレジットカードや銀行口座の問題がなければ、HSAに残った資金を帰国後も使えるはずです。